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ELATE post-thrombotic syndrome
結論 長期抗凝固療法を受けている近位深部静脈血栓症(DVT)患者において,血栓後症候群の発生頻度は高かった。遺伝性血栓性素因(第V因子ライデン変異/プロトロンビン遺伝子突然変異)が血栓後症候群のリスク低下と関連があると思われるが,さらなる検討が必要である。

目的 特別な誘因なく発症したDVT患者における血栓後症候群の予測因子を検討。
デザイン ランダム化,二重盲検。本論文はELATE試験(N Engl J Med 2003; 349: 631-9)のサブ解析として,血栓後症候群の予測因子を検討。
セッティング 多施設(14施設)。米国,カナダ。
期間
対象患者 145例。ELATE試験対象者(特別な誘因のない静脈血栓塞栓症を1回以上発症し,試験前に経口抗凝固療法を3ヵ月以上受けた連続患者)のうち,症候性近位DVT(肺血栓塞栓症の有無を問わない)により試験の対象となり,かつ試験前にうけた経口抗凝固療法の期間が3-4ヵ月間の者。
【除外基準】その他のwarfarin療法の適応,抗リン脂質抗体など。
【患者背景】平均年齢は59.1±15.6歳。
治療法 ELATE試験終了後,血栓後症候群発症者(54例)と非発症者(91例)を比較。
追跡完了率
結果

●評価項目
平均2.2年間の追跡期間中,血栓後症候群は54例(37%)にみられ,うち重篤なものは6例(4%)であった。
SF-36,VEINES-QOL/Sym(静脈疾患特異的QOL評価テスト)では,血栓後症候群発症者は非発症者に比し,QOLが低かった。
血栓後症候群発症者では,非発症者に比し遺伝性血栓性素因(第V因子ライデン変異/プロトロンビン遺伝子突然変異)保有率が低かった(13例[25%]vs36例[49%],p=0.009)。多変量解析の結果,遺伝性血栓性素因は血栓後症候群のリスク低下(p=0.006)および重症度低下(p=0.045)の独立した関連因子であった。
warfarin治療の強度(目標INR2.5 vs 1.7)と血栓後症候群発症率との関連は認められなかった。

●有害事象

文献: Kahn SR, et al. and Extended Low-intensity Anticoagulation for Thrombo-embolism (ELATE) Investigators. Predictors of the post-thrombotic syndrome during long-term treatment of proximal deep vein thrombosis. J Thromb Haemost 2005; 3: 718-23. pubmed
関連トライアル DURAC, Home-LITE, ISAM, Joffe HV et al, REVERSE PTS substudy, WAPS
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