抗血栓トライアルデータベース
home
テキストサイズ
Fitzmaurice DA et al Self management of oral anticoagulation: randomised trial
結論 warfarinによる経口抗凝固療法を受けている患者において,適切な指導のもとに実施された自己管理投与は通常ケアに代わりうる安全かつ実現可能な投与法であり,特にコントロール不良の症例において有効であった。

目的 warfarin長期経口抗凝固療法を受けている患者において,自己管理投与の有効性を通常ケアと比較。一次エンドポイント:治療域国際標準比(INR)を維持した期間の割合。
デザイン ランダム化,オープン,intention-to-treat解析。
セッティング 多施設(49施設),英国。
期間 治療期間(追跡期間)は12ヵ月。
対象患者 617例。12ヵ月超にわたる経口抗凝固療法を適応され,すでに6ヵ月以上warfarinを投与(目標INR2.5または3.5)された18歳以上の患者。
【除外基準】表記なし。
【患者背景】平均年齢は自己管理群64歳,通常ケア群66歳(p=0.015)。
治療法 自己管理群*1(337例)と通常ケア群*2(280例)にランダム化。
*1:看護師による抗凝固療法に関する指導(用量調整法など)を受けた後,家庭用の測定機器を用いて2週間ごとにINRを測定。warfarin用量は用量一覧表(治療域内:用量調整不要,準治療域:用量微調整,治療域外:かかりつけ医に要連絡)に従って調整。用量を変更した場合は1週間後にもINRを測定。INRが異常値だった時,新しい箱を開封した時には正確性を確認するよう指示。3ヵ月ごとに外来にて評価し,正確性を確認。
*2:病院または診療所にて抗凝固療法の外来診療を継続。
追跡完了率 12ヵ月の治療期間を終了したのは自己管理群193/337例(57%),通常ケア群250/280例(89%)。
【脱落理由】表記なし。
結果

●評価項目
治療域INR維持期間の平均値は自己管理群70%(95%CI 68.1-72.4)vs 通常ケア群68%(95%CI 65.2-70.6)と有意差はみられなかった(p=0.18)。
自己管理群のうち,目標INR3.5例(66例)においては,治療域INR維持期間平均値が試験開始前45%(95%CI 37.3-51.7)から試験期間55%(95%CI 50.0-60.0)と改善がみられた(p=0.007)。通常ケア群の目標INR3.5例,また目標INR2.5例においては両群とも,変化はみられなかった(p=0.66-0.94)。

●有害事象
重度の有害事象は自己管理群9件(2.8/100例・年)vs 通常ケア群7件(2.7/100例・年)に認められた(p=0.89)。うち大出血は1.5/100例・年(1.6/100例・年 vs 1.5/100例・年),重度の血栓症は1.2/100例・年(1.3/100例・年 vs 1.1/100例・年)であった。

文献: Fitzmaurice DA, et al. Self management of oral anticoagulation: randomised trial. BMJ 2005; 331: 1057. pubmed
関連トライアル Campbell IA et al, Crowther MA et al, ISAM, RE-LY quality of INR control, ROCKET AF post hoc analysis, Ryan F et al, TPT, 抗凝固療法のセルフモニタリング
関連記事