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HAEST subanalysis
結論 急性脳梗塞/心房細動合併患者において,dalteparin投与の方がaspirinに比し臨床アウトカムを改善するようなサブグループは同定されなかった。3ヵ月後の転帰不良に関する予測因子は,加齢,脳卒中の重症度,C反応性蛋白,プロトロンビンF1+2であった。

目的 急性脳梗塞/心房細動合併患者において,dalteparin投与の方がaspirinに比し転帰を改善するサブグループ(臨床,止血作用,炎症に関する変数による)を,多変量ロジスティック回帰分析により検討。一次エンドポイント:3ヵ月後のInternational Stroke Trial(IST)スコアが3(依存状態)または4(死亡)。二次エンドポイント:2週間後の脳梗塞の再発,進行,死亡または障害(modified Rankinスコア4-6)。
デザイン ランダム化,プラセボ対照,二重盲検。本論文は急性脳梗塞/心房細動合併患者において,脳卒中再発予防のためのdalteparinとaspirinの投与を比較したHAEST試験(Lancet 2000; 355: 1205-1210)のサブ解析。
セッティング
期間 追跡期間は3ヵ月。
対象患者 431例。急性脳梗塞/心房細動合併患者。
【除外基準】治療の不遵守,診察時の脳卒中の出血性変化,実質性頭蓋内出血など。
【患者背景】年齢中央値は80歳。
治療法 dalteparin群(100IU/kg,1日2回皮下注)とaspirin群(160mg/日投与)にランダム化。脳卒中発症後30時間以内に投与を開始。投与期間は14日間。
ランダム化前に採血し,D-ダイマー,プロトロンビンF1+2(F1+2),可溶性フィブリンモノマー(s-FM),C反応性蛋白を測定。
追跡完了率 転帰に関する追跡完了率は99%。
結果

●評価項目
一次エンドポイントは282例(65.4%)にみられた。
3ヵ月後の転帰がdalteparin群にてaspirin群に比し改善されるようなサブグループは同定できなかった。
二次エンドポイントについてもそのようなサブグループは同定できなかった。
一次エンドポイントに対する独立予測因子は,脳卒中の重症度(オッズ比1.09,95%CI 1.07-1.12),加齢(オッズ比1.09,95%CI 1.05-1.14),C反応性蛋白の自然対数(オッズ比1.32,95%CI 1.04-1.66),F1+2の自然対数(オッズ比1.77,95%CI 1.07-2.91)であった。

●有害事象
表記なし。

文献: O'Donnell MJ, et al. Are there patients with acute ischemic stroke and atrial fibrillation that benefit from low molecular weight heparin? Stroke 2006; 37: 452-5. pubmed
関連トライアル ACTIVE W, Camerlingo M et al, CAST-IST, CHARISMA atrial fibrillation, CHARISMA subgroup analysis, ECASS III additional outcomes, ESPRIT , FISS-tris, Harenberg J et al, IST 2001, JAST, PREVAIL subanalysis, SAINT postthrombolysis ICH, SITS-MOST multivariable analysis, SPORTIF risk of bleeding, TAIST hemorrhagic transformation
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