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ARTEMIS Arixtra for Thromboembolism Prevention in a Medical Indications Study
結論 高齢の急性疾患患者において,fondaparinuxによる症候性および無症候性静脈性血栓塞栓イベントの予防効果が示された。大出血発生率はfondaparinuxとプラセボで同程度であった。

目的 中等度-高リスクの急性静脈性血栓塞栓症(VTE)の高齢患者において, fondaparinuxの有効性および安全性を検討。有効性の一次エンドポイント:6-15日の深部静脈血栓(両側静脈造影にて評価)または15日以内の症候性VTE。安全性の一次エンドポイント:治療期間中および治療後2日目までの大出血。安全性の二次エンドポイント:死亡,小出血。
デザイン ランダム化,二重盲検。
セッティング 多施設(35施設)。8ヵ国。
期間 登録期間は2002年3月-2003年1月。治療期間は中央値7日間。追跡期間は1ヵ月。
対象患者 849例。急性期のうっ血性心不全(New York Heart Association Classification III/IV),慢性肺疾患を認める急性呼吸器疾患,または急性感染症/炎症性疾患(関節炎,膠原病,炎症性腸疾患)で,4日以上の病臥が見込まれる60歳以上の患者。
【除外基準】出血の高リスク,急性細菌性心内膜炎,脳転移,最近の脳出血/虚血性発作,脳外科/脊髄/眼科手術,髄腔内/硬膜外のカテーテル留置,血清クレアチニン値>180μmol/L, 24時間超の挿管が見込まれる,48時間前以内の抗血栓薬投与,抗凝固薬による予防/治療を要する,など。
【患者背景】平均年齢はfondaparinux群75.0±8.3歳,プラセボ群74.4±8.3歳。
治療法 fondaparinux群(429例;fondaparinux sodium 2.5mg,1日1回皮下注)とプラセボ群(420例)にランダム化。
追跡完了率 安全性の解析対象例はfondaparinux群425例,プラセボ群414例。有効性の一次エンドポイント解析対象例は644例(321例,323例)(75.9%)。
【脱落理由】有効性の解析からの除外理由は,静脈造影図なし16.0%,静脈造影図が不適切7.3%。
結果

●評価項目
静脈血栓塞栓症はfondaparinux群18/321例(5.6%)vsプラセボ群34/323例(10.5%),相対リスク減少率は46.7%(95%CI 7.7-69.3,p=0.029)であった。うち致死性肺塞栓症はfondaparinux群0例,プラセボ群5例に認められた(p=0.029)。
大出血は各群1例(0.2%),小出血は11例(2.6%)vs 4例(1.0%)にみられた。
1ヵ月後の死亡は14例(3.3%)vs 25例(6.0%)(p=0.06)に認められ,死因は肺塞栓症(3例,7例),治療期間後の致死的出血(2例,1例)などであった。

●有害事象
[評価項目]に記載あり。

文献: Cohen AT, et al. and ARTEMIS Investigators. Efficacy and safety of fondaparinux for the prevention of venous thromboembolism in older acute medical patients: randomised placebo controlled trial. BMJ 2006; 332: 325-9. pubmed
関連トライアル ADOPT, APOLLO, CALISTO, EINSTEIN-DVT and EINSTEIN-Extension, FONDACAST, FONDAIR, fondaparinux によるVTE予防療法における大出血および死亡, LIFENOX, Matisse Study, OASIS-5, OASIS-5 and 6, OASIS-6, PREVAIL, PREVENT 2003, PREVENT 2004, RE-NOVATE, RECORD1, RECORD4, THRIVE III, van Gogh Studies prophylaxis, WARFASA
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