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SAFE II substudy
結論 非弁膜症性心房細動(NVAF)の虚血性脳卒中患者の退院時に経口抗凝固療法(OAC)が実施された割合は,実施されるべき割合を下回っていた。

目的 NVAFを有する虚血性脳卒中患者の退院時にOACが実施されない理由を検証。
デザイン 登録研究。本論文はSAFE II試験のサブ解析。
セッティング 多施設(40施設)。5ヵ国(オーストリア,ベルギー,フランス,イタリア,ポルトガル)。
期間 試験期間は2001年9月-2002年6月。
対象患者 320例。SAFE II試験参加者(急性虚血性脳卒中/出血性脳卒中/一過性虚血発作による入院患者で,試験前24ヵ月以内に心電図により心房細動の診断を受けていた患者)のうち,二次出血のない脳虚血患者。
【除外基準】―
【患者背景】年齢は<65歳9.4%,65-74歳26.6%,≧75歳64.1%。
治療法
追跡完了率
結果

●評価項目
虚血性脳卒中で生存退院した320例のうちOACが実施されたのは186例(58.1%)で,ガイドライン上適応があり,禁忌が存在しない理論上はOAC実施可能な260例(81.3%)を下回っていた。OACが実施されなかった74例の主な理由は,認知障害(33例),転倒リスク(22例),高度な深部白質病変(19例)であった。
二変量解析により,OAC実施患者に多くみられたのは<65歳(オッズ比[OR]11.70,95%CI 2.72-50.28),既婚者(OR 2.85,95%CI 1.80-4.52),>8年の学校教育(OR 1.81,95%CI 1.13-2.91),狭心症既往(OR 2.60,95%CI 1.42-4.76),発作前のOAC歴(OR 22.91,95%CI 6.98-75.15),発作後の心電図実施歴(OR 1.89,95%CI1.19-3.00),退院時にβ遮断薬/利尿薬/抗不整脈薬による治療実施(それぞれOR 2.29,95%CI 1.27-4.10,OR 0.73,95%CI 0.46-1.15,OR 1.80,95%CI 1.06-3.04)などであった。
少なかったのは女性(OR 0.55,95%CI 0.34-0.86),独居(OR 0.49,95%CI 0.30-0.81),深部白質病変(OR 0.46,95%CI 0.29-0.72),認知障害(OR 0.13,95%CI 0.06-0.31),胃十二指腸潰瘍(OR 0.20,95%CI 0.06-0.64),modified Rankin score 3-5(OR 0.69,95%CI 0.44-1.07)などであった。
イタリアでは退院時にOACを実施する率が低く(OAC単独:40.8%,国間のp=0.001,OAC+その他の抗血小板薬:0.8%,国間のp=0.016),イタリアおよびオーストリアでは退院時にaspirin以外の抗血小板薬を使用する率が高かった(それぞれ17.1%,19.2%,国間のp=0.052)。
ロジスティック回帰分析によるOAC実施に関する独立予測因子は,発作前のOAC歴(補正後OR 55.17,95%CI 6.33-480.85),深部白質病変(OR 0.29,95%CI 0.13-0.64),OAC禁忌(OR 0.07,95%CI 0.01-0.40),75歳以上(OR 0.31,95%CI 0.13-0.76),既婚(OR 2.55,95%CI 1.15-5.68),狭心症の既往(OR 2.69,95%CI 1.01-7.19)であった。

●有害事象
表記なし。

文献: Deplanque D, et al. and SAFE II Investigators. Secondary prevention of stroke in patients with atrial fibrillation: factors influencing the prescription of oral anticoagulation at discharge. Cerebrovasc Dis 2006; 21: 372-9. pubmed
関連トライアル ACTIVE W CHADS2 score, ACTIVE W INR control, Hylek EM et al, ISAM, JNAF-ESP, SPORTIF II
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