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GeneSTAR Genetic Study of Aspirin Responsiveness
結論 低用量aspirin治療により,女性における血小板反応性は男性とほぼ同程度あるいはそれ以上に低下した。しかし,アラキドン酸以外の刺激による血小板凝集はaspirin服用開始前から女性において高く,服用開始後も男性に比して高かった。シクロオキシゲナーゼ 1(COX-1)を介するアラキドン酸による血小板凝集は女性でも男性と同様完全に抑制された。

目的 aspirinによる血小板凝集の抑制効果が,女性では男性に比して低下しているかどうかを検証するために,低用量aspirin投与前後で血小板反応性の性差を検討。エンドポイント:COX-1を介した血小板活性化経路に直接的/間接的に関与する誘発物質(直接関与:アラキドン酸,間接関与:コラーゲン,ADP,エピネフリン)による血小板凝集。
デザイン Genetic Study of Aspirin Responsivenessの部分研究。
セッティング
期間 追跡期間は14日間。
対象患者 1282例。親,兄弟または叔父/叔母が冠動脈疾患の診断を受けた21歳以上の非罹患者。

治療法 男性群571例,女性群711例にaspirin 81mg/日を14日間投与。
投与期間中は連日同様の食物摂取および運動を行うよう指導。血小板機能に影響を及ぼすと思われる飲食をaspirin投与1週間前から投与終了まで禁止。
追跡完了率 追跡完了率は100%。
結果

●評価項目
全血または多血小板血漿を用いた血小板機能検査(全12試験)の結果,aspirin投与前はすべての試験において女性における血小板凝集能が男性より高く,うち10試験については,その差が統計学的に有意であった。
aspirin投与後はアラキドン酸による血小板機能検査において男性,女性両群の大部分が完全に抑制された。凝集抑制が完全でなかった例(nonzero aggregation)についての凝集率の低下は女性群にて男性群に比し有意に大きかった(男性-90.5%,女性-94.2%,p=0.02)。コラーゲン,ADP,エピネフリンによる血小板機能検査(9試験)においても,凝集率は女性群にて男性群に比し有意にあるいは同程度低下したが(8/9試験),凝集率自体は女性群にて男性群に比しわずかではあるが高値であった(7/9試験にてp<0.05)。
多血小板血漿にてADPまたはコラーゲンにより誘発される凝集に関する多変量解析では,女性であることが凝集亢進の予測因子で(10μM ADP,p<0.001,2μM ADP,p=0.02,5μg/mLコラーゲン,p<0.001),リスク因子,年齢,人種,閉経状態,ホルモン治療とは関連がなかった。

●有害事象
表記なし。

文献: Becker DM, et al. Sex differences in platelet reactivity and response to low-dose aspirin therapy. JAMA 2006; 295: 1420-7. pubmed
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