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Staresinic AG et al Comparison of outcomes using 2 delivery models of anticoagulation care
結論 長期抗凝固治療を受けている患者の管理において,電話ケアモデルは従来の対面式外来診察に代わるものとして優れていることが示された。

目的 抗凝固マネジメントサービス(AMS,健康管理機関による体系的ケアの一つ)による抗凝固治療を受けている患者において,スタッフによる電話ケアが通常の対面式外来診察と同様の治療効果を示すか検討。一次エンドポイント:国際標準比(INR)目標範囲(2.0-3.0または2.5-3.5)維持時間。二次エンドポイント:有害事象発生数(出血,血栓塞栓症など)。
デザイン ランダム化。
セッティング 多施設(3施設)。米国。
期間 試験期間は36ヵ月(24ヵ月の試験+12ヵ月の延長試験)。
対象患者 192例。warfarin治療が無期限に必要で,スクリーニングの3ヵ月以上前から投与されている18歳以上の患者。
【除外基準】介護者がいない認知障害・身体障害者など。
【患者背景】平均年齢はAMS群68.2±10.1歳(範囲43.5-83.6歳),電話ケア群70.4±8.1歳(範囲48.3-82.3歳)。
治療法 AMS群(94例。通常の対面式診察により薬物治療状況,出血または血栓塞栓症の徴候,理学的検査,warfarinの服用状況,INR値などをチェックし,その後の治療について決定)と,電話ケア群(98例。AMS群の診察とほぼ同じ内容の評価調査票に患者自身が記入。看護師に提出後,問題がない場合は帰宅させるが,出血,狭心痛などの症状がある場合は医師の診察を受ける。スタッフによる電話フォローアップを24時間以内に実施。3ヵ月ごとに通常の対面式外来診察)にランダム化。
INRと臨床症状については両群とも4週ごとに評価。
追跡完了率 24ヵ月間の試験完了例は143例(74.5%)で,このうち136例が12ヵ月間の延長試験に参加。36ヵ月間の試験完了は83例(61.0%)。
【脱落理由】死亡(AMS群9例,電話ケア群13例),追跡不能(20例,18例)など。
結果

●評価項目
INR目標範囲維持時間はAMS群55.1±39.1%,電話ケア群57.8±39.1%と群間差はみられなかったが(p=0.28),INR 2.5-3.5の患者における検討では,AMS群は44.2±37.7%で,電話ケア群の52.5±38.8%に比し低かった(p=0.04)。
血栓塞栓症の発症率は両群とも低く(AMS群9例[0.04例/年] vs 電話ケア群4例[0.02例/年]),群間差はみられなかった。小出血も群間差はみられなかったが,重篤な出血の発症率は,INR 2.0-3.0では23例 (0.14例/年)vs 36例(0.22例/年)と電話ケア群で高く(p=0.01),INR 2.5-3.5では19例(0.28例/年)vs 11例(0.17例/年)とAMS群で高かった(p=0.001)。

●有害事象
[評価項目]に表記あり。

文献: Staresinic AG, et al. Comparison of outcomes using 2 delivery models of anticoagulation care. Arch Intern Med 2006; 166: 997-1002. pubmed
関連トライアル Al-Mubarak S et al, Crowther MA et al, Garcia DA et al, ISAM, Ryan F et al, Sacco R et al, SPORTIF INR control, SPORTIF pooled analysis, Torn M et al
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