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MASH Magnesium and Acetylsalicylic Acid in Subarachnoid Hemorrhage
結論 動脈瘤性くも膜下出血(SAH)発症後,動脈瘤の閉塞治療を行った患者において,ASAの早期投与は遅発性虚血性神経欠損(DIND)の発症を軽減しなかった。

目的 動脈瘤性SAHを発症した患者において,ASAがDINDのリスクを軽減するかを検討。一次エンドポイント:SAH発症後3ヵ月以内のDIND発症。二次エンドポイント:CT上の新規低密度領域発生(原因を問わない),術後出血,予後不良(mRS≧4),良好ではない予後(mRS≧1)など。
デザイン ランダム化,プラセボ対照,2×2 factorial(MASH試験における硫酸マグネシウムについての検討[Stroke 2005;36:1011-5]を含む。本論文はMASH試験のASAについての検討),intention-to-treat(ITT)解析(一次エンドポイント,二次エンドポイントのCT上の新規低密度領域発生を除く)。
セッティング
期間 登録期間は2000年11月-2004年1月。
対象患者 161例(on-treatment解析は153例)。動脈瘤性SAHを呈し,発症後4日以内に動脈瘤の閉塞治療を行った18歳以上の患者。
【除外基準】最近のASA服用歴など。
【患者背景】平均年齢は53歳。
治療法 動脈瘤閉塞治療後12時間以内にASA座薬 100mg/日投与群(87例[on-treatment解析は83例]:ASA群)とプラセボ座薬投与群(74例[on-treatment解析は70例]:プラセボ群)にランダム化。
追跡完了率 脱落はASA群4/87例,プラセボ群4/74例。
【脱落理由】試験薬の投与中断。
結果

●評価項目
第2次中間解析の結果,一次エンドポイントの陽性結果が得られる可能性が1%未満と判明したため,目標とした200例を待たずに途中で登録を中止した。
一次エンドポイントはASA群24% vsプラセボ群14%と,ASA群にて増加する傾向がみられた(ハザード比1.83,95%CI 0.83-3.9,on-treatment解析)。
CT上の新規低密度領域発生は47% vs 44%(リスク比1.06,95%CI 0.75-1.5,on-treatment解析),予後不良は14% vs 18%(リスク比0.79,95%CI 0.38-1.6,ITT解析),良好でない予後は8% vs 14%(リスク比0.60,95%CI 0.24-1.5,ITT解析)に認められた。

●有害事象
死亡はASA群10% vsプラセボ群9%,術後出血は2% vs 1%に認められた。

文献: van den Bergh WM, et al. and MASH Study Group. Randomized controlled trial of acetylsalicylic acid in aneurysmal subarachnoid hemorrhage: the MASH Study. Stroke 2006; 37: 2326-30. pubmed
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