抗血栓トライアルデータベース
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RIETE Registro Informatizado de la Enfermedad TromboEmbolica
結論 静脈血栓塞栓症(VTE)発症後の新たな出血または死亡は,以前の出血の部位とその出血からVTE発症までの時間に左右される。

目的 客観的に診断された症候性急性VTE患者において,VTE発症前<30日に大出血があった患者を調査し,出血部位およびVTE発症までの時間が3ヵ月のアウトカムに及ぼす影響について評価。エンドポイント:3ヵ月における大出血再発および死亡。
デザイン 登録研究。
セッティング 多施設。スペイン,フランス,イタリア,アルゼンチン。
期間 登録期間は2005年7月まで。追跡期間は3ヵ月。
対象患者 12294例。客観的試験により確認された症候性急性DVTまたは肺血栓塞栓症(PE)を有する連続患者。
【除外基準】表記なし。
【患者背景】年齢は消化管出血群71±15歳,頭蓋内出血群66±13歳,その他の部位の出血群63±19歳,出血なし群66±17歳。
治療法 VTE発症前<30日に出血があった群(306例。内訳は消化管116例,頭蓋内94例,その他の部位96例)と出血が認められなかった群(11988例)を比較。また,出血があった患者については出血からVTE発症まで<14日群(103例),>14日群(137例)に層別化。
初期治療として99.8%に抗凝固薬,血栓溶解薬が投与された。
追跡完了率
結果

●評価項目
大出血の再発は出血あり群の19例(6.2%)にみられ,出血なし群276例(2.3%)に比し多かった(オッズ比[OR]2.8,95%CI 1.7-4.6)。失血死は8例であった。頭蓋内出血群では再出血はみられなかった。
死亡は出血あり群の43例(14%)にみられ,出血なし群964例(8.0%)に比し多かった(OR 1.9;1.3-2.6)。内訳は出血(8例)のほか,癌(13例),PE(10例)などであった。
多変量解析の結果,出血からVTE発症まで<14日群では大出血(ハザード比[HR]2.4;1.2-5.0,p=0.02)および死亡(HR 2.8;1.8-4.5,p<0.001)のリスクが高かった。
また,消化管出血群では,出血なし群に比し,大出血(HR 2.8;1.4-5.3,p=0.002)および死亡(HR 1.9;1.2-3.1,p=0.008)のリスクが高かった。その他の部位(頭蓋内以外)の出血群では死亡のみ高かった(HR 2.0;1.2-3.3,p=0.01)。

●有害事象
[評価項目]に表記あり。

文献: Nieto JA, et al. and RIETE Investigators. Acute venous thromboembolism in patients with recent major bleeding. The influence of the site of bleeding and the time elapsed on outcome. J Thromb Haemost 2006; 4: 2367-72. pubmed
関連トライアル FONDAIR, fondaparinux によるVTE予防療法における大出血および死亡, Garcia DA et al, GRACE hemorrhage and mortality, Rasmussen MS et al, RIETE fatal bleeding, Witt DM et al
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