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Main-LITE Cancer Long-term Innovations in Treatment Program
結論 近位静脈血栓症をもつ癌患者において,低分子量heparin(LMWH)の長期投与は,ビタミン K拮抗薬療法に比し,静脈血栓塞栓症の再発予防効果が高いことが確認された。

目的 近位静脈血栓症をもつ癌患者における静脈血栓塞栓症の再発予防に関し,LMWH(tinzaparin)の長期療法と通常のビタミンK拮抗薬療法(未分画heparin/warfarin)の有効性と安全性を比較。有効性の一次エンドポイント:3ヵ月および12ヵ月以内の静脈血栓塞栓症の再発,死亡。安全性の一次エンドポイント:3ヵ月間以内の出血(全出血,大出血,小出血)。
デザイン ランダム化,オープン(評価者を盲検化)。
セッティング 多施設(23施設)。カナダ。本論文は main-LITE試験のサブ解析として,近位静脈血栓症をもつ癌患者について検討。
期間 登録開始は1994年,追跡終了は2003年7月。治療期間は3ヵ月。追跡期間は1年。
対象患者 200例。年齢<60,≧60:LMWH投与群38例,62例,ビタミンK拮抗薬投与群24例,76例。膝窩部,大腿部,または腸骨の急性近位静脈血栓症と診断された18歳以上の連続した癌患者。近位静脈血栓症のある肺血栓塞栓症患者は対象とする。
【除外基準】出血性素因/抗凝固薬禁忌の対象となる出血,妊娠,授乳,heparin/bisulfateに対するアレルギー,heparin関連血小板減少症の既往,悪性高血圧(250/130mmHg以上),肝性脳症,透析を要する腎不全,14日以内の神経学的/眼科的手術,血栓溶解/血栓切除術/大静脈離断を要する肺血栓塞栓, 24時間以内の腰椎穿刺,本試験の対象外要因による経口抗凝固薬の服用,ASA服用中止が不可,heparin静注が不可,注射が不可(関節炎,家族の支援欠如などの理由による),急性近位静脈血栓塞栓症の診断後2日超にわたるheparin/LMWH/抗凝固薬の治療など。
治療法 LMWH群*(100例)とビタミンK拮抗薬投与群**(100例)にランダム化。
*:tinzaparin 175 IU/kg・日を1日1回皮下投与。患者自身(家族も可)による皮下注を指示。治療開始14日後,21日後に血小板数を計測。
**:未分画heparin 5000または80U/kgをボーラス静注後,APTTに応じて調整した用量にて持続注入。初日にwarfarin sodium 5-10mgを経口投与後,heparinと合わせた国際標準比(INR)が2.0-3.0となるよう調整した用量にて投与を継続。6日目にINRが目標値に達した場合はheparin投与を中止。以後1-2週ごとにINRを測定。
治療期間中はASAの投与を禁止,ticlopidine,sulfinpyrazone,dipyridamole,非ステロイド抗炎症薬の投与を禁止。
追跡完了率 追跡期間(12ヵ月)完了率は99%。脱落:LMWH群1例(12ヵ月後),ビタミンK拮抗薬投与群1例(3ヵ月後)。
【脱落理由】表記なし。
結果

●評価項目
3ヵ月以内の静脈血栓塞栓症の再発はLMWH群6%,ビタミンK拮抗薬投与群10%,絶対差-4.0%(95%CI -12.0--4.1)で両群間に有意差はなかったが,12ヵ月後ではLMWH群7%,ビタミンK拮抗薬投与群16%と,LMWH群で低かった(p=0.044;絶対差-9.0%,95%CI -21.7--0.7)。
12ヵ月以内の死亡はLMWH群47%,ビタミンK拮抗薬投与群47%,絶対差0.0%(95%CI -14.6-13.2)で,両群とも癌の重症度を反映して高かった。突然死はLMWH群2%,ビタミンK拮抗薬投与群7%にみられたが(絶対差-5%,95%CI -10.7-0.70),死亡の大部分は癌の進行による潜行性のものであった(LMWH群95.7%,ビタミンK拮抗薬投与群85.1%)。
3ヵ月以内の全出血はLMWH群27%,ビタミンK拮抗薬投与群24%,絶対差-3.0%(95%CI -9.1-15.1)で,大部分が小出血であった。
ランダム化時点で出血リスクが低かった患者の大出血発生率は,LMWH群0%,ビタミンK拮抗薬投与群2.1%で,LMWH群で低かった(p=0.001)。

●有害事象
死亡,出血は[評価項目]に表記あり。
3ヵ月以内の血小板減少症(<15万/μL)はLMWH群11例(癌または癌治療に関連10例),ビタミンK拮抗薬投与群7例(癌または癌治療に関連5例),12ヵ月以内の骨折は3例 vs 5例に認められた。

文献: Hull RD, et al. and LITE Trial Investigators. Long-term low-molecular-weight heparin versus usual care in proximal-vein thrombosis patients with cancer. Am J Med 2006; 119: 1062-72. pubmed
関連トライアル Botticelli, Crowther MA et al, FIDO, FLEBUS, fondaparinux によるVTE予防療法における大出血および死亡, Garcia DA et al, Home-LITE, Main-LITE, PREVAIL, SAVE-ONCO, Wells PS et al
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