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EASY Early Discharge after Transradial Stenting of Coronary Arteries
結論 橈骨動脈アプローチのステント施行後,合併症のない患者において,手技時のabciximabボーラス投与のみでの当日退院は,ボーラス投与+術後12時間静注後の翌日退院に比し,臨床的に劣らないことが示唆された。

目的 中等度-高リスクの,橈骨動脈アプローチのステント施行後,合併症のない症例におけるabciximabボーラス投与(当日退院)の有効性を,ボーラス投与+術後12時間静注(翌日退院)と比較。一次エンドポイント:30日における全死亡,Q波/非Q波梗塞(MI),虚血に対する予定外の血行再建術(経皮的冠動脈形成術[PCI]または冠動脈バイパス術),大出血,手技関連の再入院,重篤な血小板減少症(血小板数<5万/μL),手技部位の合併症(瘻,擬性動脈瘤,中等度から重度[≧grade II]の局所血腫など)。二次エンドポイント:30日における死亡,MI,標的血管の血行再建術。
デザイン ランダム化,オープンラベル。
セッティング 単施設。カナダ。
期間 登録期間は2003年10月-2005年4月。追跡期間は30日。
対象患者 1005例。18歳以上の橈骨動脈アプローチによるステント成功例。
【除外基準】発症72時間以内のST上昇型MI,EF≦30%の既往,PCI中の一過性血管閉塞または循環虚脱,大腿動脈シース,その他当日退院が不可能な条件,国際標準比>2.0,分岐部における2枝病変,またはステント内再狭窄による再拡張など。
【患者背景】平均年齢は当日退院群60±10歳,翌日退院群61±10歳。
治療法 abciximabボーラス投与のみで12時間静注は行わず当日退院する当日退院群(504例)と,abciximabを12時間静注し,翌日退院する翌日退院群(501例)にランダム化。
全患者にaspirinとthienopyridine系薬剤(前投与期間が<3日間の場合,投与開始用量はclopidogrel 300mg)を診断的血管造影前に投与。シース挿入後heparin70U/kgをボーラス静注し,最初のバルーン拡張前にabciximab 0.25mg/kgをボーラス投与。手技終了時血管シースを抜去し,完全に止血するまで止血帯を用いた。
追跡完了率 30日後の追跡完了率は100%。
結果

●評価項目
MIをトロポニンTで定義した場合,一次エンドポイントは当日退院群103例(20.4%) vs 翌日退院群91例(18.2%)(非劣性p=0.017),二次エンドポイントは63例(12.5%)vs 52例(10.4%)であった。
CK-MBで定義した場合,一次エンドポイントは56例(11.1%)vs 48例(9.6%)(非劣性p=0.0004),二次エンドポイントは7例(1.4%)vs 9例(1.8%)であった。
死亡は両群ともに認められなかった。大出血の発生率は両群ともきわめて低く,当日退院群4例(0.8%),翌日退院群1例(0.2%)であった。当日退院群504例のうち,88%が当日退院した。

●有害事象
[評価項目]に表記あり。

文献: Bertrand OF, et al., Early Discharge After Transradial Stenting of Coronary Arteries Study Investigators. A randomized study comparing same-day home discharge and abciximab bolus only to overnight hospitalization and abciximab bolus and infusion after transradial coronary stent implantation. Circulation 2006; 114: 2636-43. pubmed
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