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PCI-CURE PCI-Clopidogrel in Unstable Angina to Prevent Recurrent Events
結論 aspirin投与を受けている急性冠症候群(ACS)患者において,clopidogrelの経皮的冠動脈インターベンション(PCI)施行前投与および施行後の長期投与は,プラセボに比較して主要な心血管イベントの抑制に有効であることが示された。

目的 ST上昇を伴わない急性冠症候群(ACS)により経皮的冠動脈インターベンション(PCI)を施行した患者において,aspirin+clopidogrelの施行前投与による主要な虚血イベントの抑制効果を検討。さらに,施行後の1年間にわたる長期投与の臨床上のベネフィットについて検討。
一次エンドポイント:30日以内の心血管死+心筋梗塞(MI)+標的血管緊急血行再建術施行の複合。
デザイン ランダム化,二重盲検(clopidogrel vs プラセボ),オープン(PCI施行後2~4週間のclopidogrel,ticlopidine),intention-to-treat解析。
セッティング 注)CURE Trial(2001年,メインスタディ)参照。
期間 追跡期間はPCI施行から平均8ヵ月。
対象患者 2,658例。CURE Trial登録患者。ST上昇を伴わないACS患者(発症後24時間以内)で,PCI施行症例。
注)登録基準・除外基準はCURE Trial参照。
治療法 clopidogrel投与群(1,313例:初回のみ300mg経口投与,その後300mg/日継続投与)とプラセボ群(1,345例)にランダム化。
両群ともにPCI施行6日前(中央値)からaspirin 75~325mg(推奨投与量)併用投与を開始。PCI施行後は2~4週間オープンラベルでclopidogrelまたはticlopidineをaspirinと併用投与。
難治性虚血を発症した場合,およびPCI施行中以外は血小板GP IIb/IIIa受容体拮抗薬の投与は中止。
追跡完了率 全例で追跡完了(100%:脱落例なし)。
結果

●評価項目
全対象症例で解析可能。オープンラベルのclopidogrelまたはticlopidineを投与した患者の割合は,PCI施行前はclopidogrel群26.4%,プラセボ群24.7%,施行後を含めた割合は各82.9%,84.1%と両群間で同等であった。
一次エンドポイント発生は,clopidogrel群59例(4.5%),プラセボ群86例(6.4%)とclopidogrel群で有意に抑制された(相対リスク0.70,95%CI 0.50-0.97,p=0.03)。PCI施行後のclopidogrel長期投与は,一次エンドポイント発生率の低下(18.3% vs 21.7%,相対リスク0.83,95%CI 0.70-0.99,p=0.03),心血管死またはMIの低下(6.0% vs 8.0%,0.75,0.56-1.00,p=0.047)に関連していた。また,PCI施行前,施行後をあわせた全体の心血管死またはMI発生率もclopidogrel群で有意に31%低下した(8.8% vs 12.6%,p=0.002)。PCI施行中の血小板GP IIb/IIIa受容体拮抗薬投与は,プラセボ群に比しclopidogrel群で有意に少なかった(20.9% vs 26.6%,0.79,0.69-0.90,p=0.001)。

●有害事象
PCI施行から30日後および追跡終了時までの大出血の発生率は,両群間で有意差は認められず(30日後:clopidogrel群1.6% vs プラセボ群1.4%,相対リスク1.13,p=0.69,追跡終了時:2.7% vs 2.5%,1.12,p=0.64),生命にかかわる出血の発生率も同等であった(30日後:各群0.7%,0.92,p=0.86,追跡終了時:1.2% vs 1.3%,0.91,p=0.78)。また,PCI施行中の血小板GP IIb/IIIa受容体拮抗薬の投与は30日以内の出血の発生率に影響をおよぼさなかった(大出血:各群2.2%,0.98,p=0.97,生命にかかわる出血:各群1.1%,0.98,p=0.98)。軽度の出血に関しては,30日後では両群間で有意差は認められなかったものの(1.0% vs 0.7%,1.33,p=0.49),追跡終了時にはclopidogrel群で多くみられた(3.5% vs 2.1%,1.68,p=0.03)。

文献: [substudy] Mehta SR, et al for the Clopidogrel in Unstable angina to prevent Recurrent Events trial (CURE) Investigators. Effects of pretreatment with clopidogrel and aspirin followed by long-term therapy in patients undergoing percutaneous coronary intervention: the PCI-CURE study. Lancet 2001; 358: 527-33. pubmed
関連トライアル 3T/2R, ACTIVE A, ACUITY bivalirudin, AFIJI CYP2C19, APPRAISE, ARMYDA-4 RELOAD, ARMYDA-5 PRELOAD, Austrian Acute PCI Registry, CAPRIE 1996, CAPRIE 1999, CAPRIE 2000, CASPAR , CHAMPION PCI, CHAMPION PLATFORM, CHARISMA, CHARISMA bleeding complications, CLARITY-TIMI 28, CLASSICS, clopidogrel前投与と死亡,心血管イベント,大出血, COURAGE, CREDO, CURE, CURRENT-OASIS 7, EPIC 1994, ESPRIT 2000, EXCITE, FRISC, FRISC II 1999, Harrington RA et al, IMPACT-II 1997, JAMIS, M-HEART II, MATCH, Mishkel GJ et al, Müller C et al, OASIS-2, On-TIME 2, ONSET/OFFSET dyspnea, OPUS-TIMI 16, PCI-CLARITY, Physicians' Health Study 1991, PLATO invasive strategy, REAL-LATE / ZEST-LATE, Sachdeva A et al, SCAAR upstream clopidogrel treatment, SEPIA-ACS1 TIMI 42, Sørensen R et al, SYMPHONY, TRANSFER-AMI, TRITON-TIMI 38, TRITON-TIMI 38 discharge aspirin dose, TRITON-TIMI 38 PCI
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