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LASAF Pilot Study
結論 primary心房細動(AF)患者において,低用量aspirin隔日投与は主要な心血管イベントの抑制に有効であることが示されたが,脳卒中に対する効果は認められなかった。また,primary AF患者の死亡の多くは,心不全および虚血性心疾患の悪化によると考察された。

目的 primary心房細動(AF)患者において,低用量aspirin隔日投与のイベント抑制効果を検討。
エンドポイント:1)全死亡および心血管死(胸痛または心不全による入院歴を有する突然死),2)脳血管イベント(血栓性,塞栓性,出血性),3)その他の塞栓性イベント,4)心筋梗塞(MI),冠動脈手術の必要性,不安定狭心症による入院。主要な心血管イベント:脳卒中+MI+心血管死+冠動脈手術の必要性の複合。
デザイン ランダム化,プラセボ対照,オープン,intention-to-treat解析,パイロット試験。
セッティング 多施設。スペイン。
期間 追跡期間は平均550日(1~62ヵ月)。
登録期間は1990年~1994年7月。1996年5月追跡終了。
対象患者 285例。primary AF患者。平均年齢62歳(40~82歳)。
【除外基準】aspirinに禁忌(消化性潰瘍,症候性裂孔ヘルニア,過敏症など),経口抗凝固薬の適応(人工血管,心腔内血栓,モヤモヤ・エコー),抗血小板薬の適応(狭心症,MI,一過性脳虚血発作の既往)。
治療法 A1群(aspirin 125mg/日連日投与:104例),A2群(aspirin 125mg隔日投与:90例),C群[コントロール群(抗凝固薬または抗血小板薬非投与):91例]にランダム化。
追跡完了率 脱落率は18.2%(52例:A1群15例,A2群17例,C群20例)。
【脱落理由】胃腸不快感,軽度の出血など。
結果

●評価項目
追跡期間中に19例が死亡。最も多い死因は心血管死(心不全または狭心症による突然死)であった。
心血管死[A1群4.8%(5例),A2群1.1%(1例),C群6.6%(6例)]および主要な心血管イベント[A1群7.7%(8例),A2群2.2%(2例),C群11%(10例)]は,C群に比しA2群でいずれも80%減少し,両群間に有意差が認められた(心血管死:絶対的リスク減少率5.5%,95%CI 0.5-10.5%,p=0.02,主要な心血管イベント:8.8%,1.8-15.8%,p=0.001)。しかし,A1群とC群の比較では,両群間の相違はより小さく,有意差には至らなかった(心血管死:相対リスク減少率27%,p=NS,主要な心血管イベント:43%,p=NS)。また,A1群とA2群の比較では,主要な心血管イベントにのみ有意差が認められた(絶対リスク減少率5.5%,95%CL 1-11%,p<0.05)。
一方,脳卒中[A1群3.8%(4例),A2群1.1%(1例),C群3.3%(3例)]については,aspirin群間,aspirin群とC群の間に有意差は認められず,その他のエンドポイントについても同様であった。

●有害事象
脱落例はA1群15例,A2群17例,C群20例であり,胃腸不快感または軽度の出血が主な理由であった(A1群7例,A2群6例)。C群では全例がエンドポイントに到達した。

文献: Posada IS, et al for the LASAF Pilot Study Group. Alternate-day dosing of aspirin in atrial fibrillation. Am Heart J 1999; 138(1 Pt 1): 137-43. pubmed
関連トライアル ACTIVE W, ACTIVE W paroxysmal vs sustained, ACUITY GP IIb/IIIa inhibitors , AFASAK 2 1999, BDT, CAPRIE 1999, CAST-IST, CHARISMA atrial fibrillation, CREDO, Garcia Rodriguez LA et al (BMJ), Hellemons BS et al, IST 2001, JAMIS, JAST, Martí-Fàbregas J et al, OPUS-TIMI 16, PCI-CURE, Physicians' Health Study 1991, SALT, SYMPHONY, TIM, 安定循環器疾患に対する低用量aspirin
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