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Turpie AG et al 1993 A comparison of aspirin with placebo in patients treated with warfarin after heart-valve replacement
結論 心臓弁置換施行の高リスク患者において,warfarin+aspirin併用投与は死亡,特に血管死と全身性塞栓症の抑制に有効である。併用療法により出血イベントの増大がみられたが,本治療のベネフィットの大きさを勘案すべきである。

目的 心臓弁置換の施行患者において,抗凝固薬warfarinと抗血小板薬aspirinの併用による合併症の抑制効果と安全性を検討。
有効性の一次解析:全身塞栓症+血管死の複合。
デザイン ランダム化,プラセボ対照,二重盲検。
セッティング 多施設(3病院)。カナダ。
期間 追跡期間は4年(平均2.5年)。試験期間は1987年2月~1991年5月。
対象患者 連続した370例。22~82歳(中央値58.1歳)。人工弁または生体弁置換の施行患者。手術施行前の心房細動,または血栓塞栓症の既往を有する高リスク患者,最近の冠動脈大動脈バイパスグラフト術施行歴。
【除外基準】aspirinに対するアレルギー,抗凝固薬または抗血小板薬に禁忌など。
治療法 aspirin 100mg/日投与群(186例)とプラセボ群(184例)にランダム化。
ほとんどの患者に施行後,静脈血栓症予防のために低用量heparin 5,000Uを8時間ごとに皮下投与。heparin投与は抗凝固薬投与開始後3日後に中止。経口投与が可能になり次第,全例にwarfarinを投与(初期投与量は10mg/日,INR 3.0-4.5)。warfarin投与開始後,患者を上記の2群にランダム化。aspirinは徐放性腸溶カプセルを使用。
追跡完了率 全例で追跡完了(100%)。
結果

●評価項目
全身性塞栓症または血管死は,aspirin群で6例(1.9%),プラセボ群では24例(8.5%)であり,aspirin群で有意に77%リスクが減少した(95%CI 44-91,p<0.001)。全身塞栓症,非致死性頭蓋内出血,出血または血管死はaspirin群12例(3.9%),プラセボ群28例(9.9%)であり,aspirin群で61%リスクが減少した(95%CI 24-80,p=0.005)。また,aspirin群における全身性塞栓症または全死亡のリスク減少は65%(33-82,p<0.001),全死亡は63%(19-83,p=0.01)であった[全身性塞栓症または全死亡:13例(4.2%)vs 33例(11.7%),全死亡:9例(2.8%)vs 22例(7.4%)]。

●有害事象
出血イベントはaspirin群71例(35.0%),プラセボ群49例(22.0%)であり,aspirin群で55%有意に増加した(95%CI 8-124,p=0.02)。重大な出血に関しては,aspirin群で27%(95%CI -30-132)のリスク増加が認められた(24例 vs 19例,p=0.43)。

文献: Turpie AG, et al. A comparison of aspirin with placebo in patients treated with warfarin after heart-valve replacement. N Engl J Med 1993; 329: 524-9. pubmed
関連トライアル ACTIVE A, AFASAK 2 1999, APPRAISE, ARISTOTLE, ASPIRE, AVERROES, BAATAF, CAFA, CHARISMA, CHARISMA bleeding complications, CURE, ECLAP, ELATE, Gherli T et al, Hylek EM et al, NASPEAF, NVAFにおける全身性塞栓症予防のためのwarfarin, PREVENT 2003, ROCKET AF renal dysfunction, SPAF, SPAF I 1993, SPAF II 1996, SPAF III 1998, SPORTIF risk of bleeding, STARS, Veterans Affairs Stroke Prevention
in Nonrheumatic Atrial Fibrillation
, WARCEF, WARIS 1990, WARSS, WASID, WATCH, WAVE, WHS
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