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De Caterina R et al Equal antiplatelet effects of aspirin 50 or 324 mg/day in patients after acute myocardial infarction
結論 急性心筋梗塞(AMI)患者において,aspirin(50mg/日)投与による抗血小板効果は追跡期間において安定し,324mg/日投与と同等である可能性が示された。今後,さらに臨床における検討が必要とされる。

目的 急性心筋梗塞(AMI)患者において,抗血小板薬aspirinの低用量(50mg/日)と従来の用量(324mg/日)の血液学的パラメータにおよぼす影響を比較検討。
デザイン ランダム化,プラセボ対照。
セッティング イタリア。
期間 追跡期間は21日。
対象患者 連続した22例中の15例(男性10例,女性5例)。平均年齢58歳。CCU入院患者。心電図所見および血液検査(クレアチンホスホキナーゼMB分画<12U/L)により貫壁性または心内膜梗塞が認められ,かつ典型的な症状が確認された患者。
【除外基準】重度の不整脈(48時間にわたるECGモニタリング終了後も心室頻拍または細動が持続),Killip分類IV,過去2週間以内の非ステロイド性抗炎症薬の服用歴,出血傾向またはaspirin過敏症(あるいはその疑い)。
治療法 aspirin 50mg/日投与群(5例),aspirin 324mg/日(21日)投与群(5例),プラセボ群(5例)にランダム化。aspirin 50mg/日投与群では,血小板シクロオキシゲナーゼ活性の抑制を早急に得るために,先にaspirin 200mgを単回経口投与。AMI発症後11日以内(平均6日)に投与を開始し,21日間継続。
血液検査を投与開始前の連続2日間(ベースライン),投与開始3日後,7日後,14日後,21日後に実施。
追跡完了率 表記なし。
結果

●評価項目
出血時間は50mg群および324mg群の両群でプラセボ群に比し有意に延長し(各71%,69%,p<0.01),その程度は両群で同等であった。アラキドン酸誘発性の血小板凝集は,50mg群で80%,324mg群では87%抑制され,アドレナリン誘発性血小板凝集はそれぞれ53%,56%抑制された(各p<0.05 vs プラセボ群)。これらに比し,ADP(アデノシン二リン酸)およびコラーゲン誘発性血小板凝集(50mg群で44%抑制)への抑制作用の程度は小さかった(両群ともp<0.05 vs プラセボ群)。aspirinによるADPおよびアドレナリン誘発性血小板凝集抑制は,第2相凝集に対する作用によるものであった。また,これらの血小板凝集抑制作用に50mg群と324mg群間で差はみられず,その作用は追跡期間中持続した。アラキドン酸誘発性血小板凝集におけるトロンボキサン(TX)B2生成は,50mg群で95%,324mg群で99%抑制され(p<0.05),全血凝固後のTXB2生成はそれぞれ96%,99%抑制され(各p<0.001 vs ベースライン),その抑制作用は324mg群で有意に大きかった(p<0.05)。凝固時間,プロトロンビン時間,活性化部分トロンボプラスチン時間については,いずれの群でも変化は認められなかった。

●有害事象
表記なし。

文献: De Caterina R, et al. Equal antiplatelet effects of aspirin 50 or 324 mg/day in patients after acute myocardial infarction. Thromb Haemost 1985; 54: 528-32. pubmed
関連トライアル Danish Very-Low-Dose Aspirin Trial, Harter HR et al, Helft G et al, IMPACT-AMI, ISIS-2 10 year survival, JAMIS, RAPT, Rasmanis G et al Huddinge, RESTORE, Riess H et al
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