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EAFT 1993 European Atrial Fibrillation Trial
結論 一過性脳虚血発作(TIA)または軽症脳梗塞既往を有する非リウマチ性心房細動(AF)患者において,抗凝固療法は血管イベントの再発予防に有効である。抗凝固療法群の血管イベント(主に脳卒中)抑制は90件/1,000人・年であり,aspirinは安全性は高いが,イベント抑制は40件/1,000人・年であった。

目的 一過性脳虚血発作(TIA)または軽度の脳梗塞発症後の非リウマチ性心房細動(AF)患者において,抗凝固療法および抗血小板薬aspirinの血栓塞栓性イベントに対する二次予防効果を検討。
一次アウトカム:血管死,非致死性脳卒中(頭蓋内出血を含む),非致死性心筋梗塞(MI),全身性塞栓。二次アウトカム:全死亡,全脳卒中,致死性および非致死性血栓塞栓性イベント。
デザイン ランダム化,プラセボ対照,オープン(経口抗凝固薬),二重盲検(aspirin),intention-to-treat解析。
セッティング 多施設(13ヵ国,108施設)。
ベルギー,デンマーク,フランス,ドイツ,イスラエル,イタリア,オランダ,ノルウェー,ポルトガル,スペイン,スウェーデン,スイス,イギリス。
期間 追跡期間は平均2.3年。1993年4月追跡終了。
対象患者 1,007例。年齢≧25歳。
【除外基準】aspirinに禁忌または絶対適応のある患者,非ステロイド性抗炎症薬または抗凝固薬の服用患者,心原性の脳梗塞ではない患者,過去3ヵ月以内のMI既往,血液凝固障害,3ヵ月以内の頸動脈内膜切除術または心臓手術の施行予定者など。
治療法 グループ1(669例):抗凝固療法群(225例),aspirin 300mg/日投与群(230例),プラセボ群(214例)にランダム化。グループ2(338例:抗凝固療法が禁忌の患者):aspirin 300mg/日投与群(174例),プラセボ群(164例)にランダム化。抗凝固薬(主にクマリン誘導体を選択)は,INR 3.0(2.5-4.0)を目標値として経口投与。
追跡完了率 投与中止例は484例(48.1%)。
【脱落理由】非致死性脳卒中(94例),患者の希望(77例),出血イベント(43例),抗凝固療法への新たな適応(35例)など。
結果

●評価項目
グループ1における追跡期間中の一次アウトカムの年間発生率は,抗凝固療法群8%,プラセボ群17%(ハザード比0.53,95%CI 0.36-0.79,p=0.001)。脳卒中単独でみた場合,年間リスクは12%から4%に低下した(ハザード比0.34,95%CI 0.20-0.57,p<0.001)。
全aspirin投与例(グループ1+2)とプラセボ群における年間イベント発生率は各15%,19%(ハザード比0.83,95%CI 0.65-1.05,p=0.12)であった。抗凝固療法は,aspirin療法との比較において有意な有効性が認められた(0.60,0.41-0.87,p=0.008)。

●有害事象
大出血の発生率は両群とも低く,抗凝固療法群で2.8%/年,aspirin群では0.9%/年であった。抗凝固療法群に頭蓋内出血は認められなかった。

文献: [main] EAFT (European Atrial Fibrillation Trial) Study Group. Secondary prevention in non-rheumatic atrial fibrillation after transient ischaemic attack or minor stroke. Lancet 1993; 342: 1255-62. pubmed
関連トライアル ACCSG 1985, ACTIVE W, ACTIVE W paroxysmal vs sustained, AFASAK 2 1999, AICLA, AITIA 1977, AITIA 1978, Asymptomatic Cervical Bruit Study, ATIAIS, BAATAF, BAFTA, BDT, CAFA, Canadian Cooperative Study 1978, Canadian Cooperative Study 1980, CAST, CATS, Copenhagen AFASAK, Danish Cooperative Study, Dutch-TIA Trial, EAFT 1995, ESPRIT 2006, ESPS-1, ESPS-2 1996, ESTAT, Gent M et al 1985, Hellemons BS et al, IST 1997, JAST, JETS-1, JNAF-ESP, MAST-I, MATCH, NASPEAF, Pengo V et al, PHS, Physicians' Health Study 1991, Roden S et al, SALT, SAPAT, SIFA, Sixty Plus Reinfarction Study, SPAF, SPAF I-III 1999, SPAF II 1994, SPAF II 1996, SPAF III 1996, SPAF III 1998, SPIRIT, SPORTIF III, SPORTIF V, Swedish Cooperative Study, TASS 1989, Tohgi H, TPT, UK-TIA, Veterans Affairs Stroke Prevention
in Nonrheumatic Atrial Fibrillation
, WASID
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