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Wilcox RG et al Sulphinpyrazone in Acute Myocardial Infarction: Studies on Cardiac Rhythm and Renal Function
結論 急性心筋梗塞(AMI)患者におけるsulfinpyrazoneの不整脈抑制効果は認められず,またsulfinpyrazone投与により血清尿素およびクレアチニン濃度が上昇した。

目的 急性心筋梗塞(AMI)患者において,尿酸排泄促進薬sulfinpyrazone(sulphinpyrazone)の不整脈に対する抑制効果と,血清尿酸塩濃度および腎機能への影響について検討。
デザイン ランダム化,プラセボ対照,二重盲検。
セッティング 多施設(2CCU)。イギリス。
期間 追跡期間は10日。
対象患者 98例。典型的なAMI様症状発症後24時間以内で,心電図所見によりAMIと診断された患者,またはその発症が強く疑われる患者。
【除外基準】digoxin以外の抗不整脈薬の投与歴。
治療法 sulfinpyrazone 800mg/日(分4)投与群(49例:10日間継続または退院時まで:S群)とプラセボ群(49例:P群)にランダム化。
Holter心電図を登録直後からCCUにて実施,さらに5~8日(中央値6日)後に一般病棟にて実施。
追跡完了率 脱落は1例のみ(1.0%)。
【脱落理由】心停止。
結果

●評価項目
重度の心室性不整脈は,CCU入院期間中は全例の70%,一般病棟入院中は25%の患者に認められたが,両群間に有意差はなかった。Holter心電図記録から,S群における重篤な不整脈の抑制効果は認められなかった。
生化学的解析(S群26例,P群21例)では,S群で血清尿酸塩濃度の有意な低下がみられた(p<0.001 vs ベースライン)。一方,S群では血清尿素および血清クレアチニン濃度の持続的かつ有意な上昇が認められた(各p<0.05,p<0.01 vs ベースライン)。血清尿素および血清クレアチニン濃度に関する両群間の差は,梗塞の範囲および重度によるものではなかった。

●有害事象
治療期間中にS群で5例,P群では1例が死亡し,S群では治療終了後さらに3例が死亡した。sulfinpyrazoneに起因する明らかな有害事象は認められなかった。

文献: Wilcox RG, et al. Sulphinpyrazone in acute myocardial infarction: studies on cardiac rhythm and renal function. Br Med J 1980; 281: 531-4. pubmed
関連トライアル ARIS, ART, ATIAIS, EMIP, GUSTO IIb 1996, Lijnen P et al, PURSUIT 1998, RESTORE
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