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米国心臓協会学術集会(AHA 2016)2016年11月12~16日,米国・ニューオーリンズ
NOACおよびVKAの継続率-デンマークのコホート研究より
2017.2.2
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Sue Cottrell
Rikke Sørensen氏
Rikke Sørensen氏

PDC>80%,レフィルギャップ(薬剤処方をうけない期間)を指標としたリアルワールドでの薬剤継続率について,もっとも良好であったのはリバーロキサバン-11月14日,米国心臓協会学術集会(AHA 2016)にて,Rikke Sørensen氏(Copenhagen University Hospital,デンマーク)が発表した。

●背景・目的

非ビタミンK拮抗経口抗凝固薬(NOAC)の登場以降,心房細動患者に対する抗凝固療法は大きく変化した。しかし,日常診療下での使用実態に関する情報はまだ少なく,データが求められている。本研究では,心房細動患者におけるNOACおよびビタミンK拮抗薬(VKA)の使用状況ならびに継続率について検討した。

●方法

デンマークの全国規模の登録研究より,NOAC(ダビガトラン,リバーロキサバン,アピキサバン)またはVKAを処方された心房細動患者について,proportion of days covered(PDC,全処方された日数に対する実際に服薬した日数の割合),レフィルギャップ(薬剤処方をうけなかった期間),薬剤の変更について評価を行った。

●結果

2011~2014年,経口抗凝固薬の処方をうけた心房細動患者46,675例を同定した。薬剤の内訳はVKAが57.3%と過半数を占め,ダビガトランは29.8%,リバーロキサバンは8.5%,アピキサバンは4.4%であった。最初の180日間におけるPDC>80%はリバーロキサバン群がもっとも高く,ついでアピキサバン群(リバーロキサバン群に対し,HR 0.79,95%CI 0.69-0.92,p=0.002),VKA群(HR 0.76,95%CI 0.69-0.83,p<0.001),ダビガトラン群(HR 0.72,95%CI 0.66-0.80,p<0.001)の順であった。

また,同様にリバーロキサバンを対照として,レフィルギャップについてみると,7~89日間のレフィルギャップはVKA群がもっとも多く(HR 2.36,95%CI 2.20-2.52,p<0.001),ついでダビガトラン群(HR 1.72,95%CI 1.60-1.85,p<0.001),アピキサバン群(HR 1.52,95%CI 1.36-1.69,p<0.001)の順であった。89日を超えるレフィルギャップについてもほぼ同様であり,VKA群がもっとも多く(HR 2.48,95%CI 2.08-2.95,p<0.001),ダビガトラン群(HR 1.64,95%CI 1.36-1.96,p<0.001)でも有意に多かった。アピキサバン群では有意差を認めなかった(HR 0.99,95%CI 0.72-1.36,p=0.966)。

他の経口抗凝固薬への変更は,アピキサバン群(HR 0.73,95%CI 0.62-0.87,p<0.001)はリバーロキサバン群より少なかったが,ダビガトラン群(HR 1.29,95%CI 1.18-1.42,p<0.001)では多かった。VKA群(HR 0.96,95%CI 0.88-1.05,p=0.382)では同程度であった。

●結論

デンマークの全国規模での調査によれば,経口抗凝固療法をうけている心房細動患者のうち,42.7%がNOACを投与されていた。PDC>80%でレフィルギャップが少ない,すなわち継続率が最も良好であったのはリバーロキサバンであった。一方,レフィルギャップはVKA投与患者でもっとも多く発生していた。


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