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欧州心臓病学会(ESC 2015)2015年8月29~9月2日,英国・ロンドン
カテーテルアブレーション周術期においてリバーロキサバンは有効かつ安全であることが示される-システマティックレビューおよびメタ解析
2016.1.25
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Mate Vamos氏
Mate Vamos氏

カテーテルアブレーションを施行する心房細動患者において,リバーロキサバンはビタミンK拮抗薬の有効かつ安全な代替薬であることが,メタ解析の結果からも示される-9月1日,欧州心臓病学会(ESC 2015)にて,Mate Vamos氏(J. W. Goethe University,ドイツ)が発表した。

●背景・目的

リバーロキサバンは,カテーテルアブレーション(以下,アブレーションと略す)を施行する心房細動患者の周術期管理に頻用されるようになってきている。さらに最近,アブレーション周術期におけるリバーロキサバンの有用性を検討したVENTURE AF 1)の結果が発表された。本試験は,アブレーション周術期における非ビタミンK拮抗経口抗凝固薬(NOAC)の有用性を検討した,はじめての前向き試験としても注目されている。

しかし,現時点でNOACの有用性について大規模な臨床試験は行われていないため,血栓塞栓症や出血事象などの周術期転帰に関するエビデンスを得るためには,メタ解析が最適と考えられる。そこで,周術期におけるリバーロキサバンの安全性および有効性について,システマティックレビューおよびメタ解析を行った2)

●方法

2004~2014年,アブレーション周術期のリバーロキサバン投与をビタミンK拮抗薬と比較し,出血かつ/または血栓塞栓合併症に関する結果を報告している英文論文の検索を行った。Petoのオッズ比(POR)を用い,集積されたデータを固定効果モデルによって解析した。

●対象

観察研究15件およびランダム化比較試験1件(VENTURE AF)より,7,400例(リバーロキサバン群1,994例,ビタミンK拮抗薬群5,406例)を対象とした。

●結果

血栓塞栓症はリバーロキサバン群で抑制傾向がみられた(リバーロキサバン群4/1,954例,ビタミンK拮抗薬群19/5,219例,POR 0.40,95%CI 0.16-1.01,p=0.052)。 重大な出血事象は両群で同程度であった(リバーロキサバン群23/1,994例[1.15%],ビタミンK拮抗薬群90/5,406例[1.66%],POR 0.74,95%CI 0.46-1.21,p=0.23)。

●結論

アブレーションを施行する心房細動患者において,リバーロキサバンはビタミンK拮抗薬の有効かつ安全な代替薬であると考えられた。

文献

  • Cappato R, et al. VENTURE-AF Investigators. Uninterrupted rivaroxaban vs. uninterrupted vitamin K antagonists for catheter ablation in non-valvular atrial fibrillation. Eur Heart J 2015; 36: 1805-11.
  • Vamos M, et al. Efficacy and safety of rivaroxaban compared with vitamin K antagonists for peri-procedural anticoagulation in catheter ablation of atrial fibrillation: a systematic review and meta-analysis. Europace 20 January 2016.

Vamos M, et al. Safety and efficacy of the direct factor Xa inhibitor rivaroxaban for peri-procedural anticoagulation in catheter ablation of atrial fibrillation: A systematic review and meta-analysis. Eur Heart J 2015; 36(abstract supplement): 1081.


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