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欧州心臓病学会(ESC 2014)2014年8月30〜9月3日,スペイン・バルセロナ
リバーロキサバン継続下での高周波アブレーションは無症候性脳虚血を抑制
2014.9.11
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Luigi Di Biase氏
Luigi Di Biase氏

心房細動患者において,リバーロキサバン継続下で行う高周波アブレーションは無症候性脳虚血を抑制-9月1日,欧州心臓病学会(ESC Congress 2014)にて,Luigi Di Biase氏(Texas Cardiac Arrhythmia Institute at St. David’s Medical Center,米国)が発表した。

●背景・目的

心房細動患者において,高周波アブレーション(以下,アブレーションと略す)施行後,拡散MRI(dMRI)により検出される無症候性脳虚血が報告されている。ワルファリンを中断しない抗凝固療法ストラテジーは,無症候性脳虚血を低減するとされている。

本研究では,アブレーション周術期のリバーロキサバンによる抗凝固療法ストラテジーについて,継続する場合と中断する場合を比較し,どちらのストラテジーが無症候性脳虚血を抑制するか,検討を行った。

●対象・方法

対象は,リバーロキサバン20mgを3週間以上投与後,アブレーションを施行した持続性心房細動患者49例である。周術期の抗凝固療法により,中断群24例(アブレーション施行の24時間以上前にリバーロキサバンを中断し,心房中隔穿刺後に低分子量ヘパリンをボーラス投与),継続群25例(リバーロキサバンは継続し,低分子量ヘパリンは心房中隔穿刺前にボーラス投与)の2群に分けた。全例に対し,アブレーション施行前後にdMRIを行った。

●結果

ベースライン時の患者特性は,両群で同様であった。アブレーション施行後のdMRIにて検出された無症候性脳虚血は中断群7例(29.2%)で,継続群0例にくらべ多かった(p=0.004)。ロジスティック回帰分析によると,リバーロキサバンの中断は,手技後の無症候性脳虚血の強い予測因子であった(オッズ比[OR]21.85,95%CI 1.2-408.0,p=0.038)。周術期における除細動と無症候性脳虚血の関連はみられなかった(OR 3.61,95%CI 0.63-20.8,p=0.15)。なお,大出血は両群とも認められなかった。

●結論

心房細動患者において,リバーロキサバン継続下で行う高周波アブレーションは,無症候性脳虚血を有意に抑制した。これは,臨床的に意味のある知見と考えられる。本結果を確認するためには,多数例によるランダム化比較試験が必要である。


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