AHA 2014レポート|抗血栓療法トライアルデータベース
抗血栓トライアルデータベース
抗血栓トライアルデータベース
home
主要学会情報
テキストサイズ 
米国心臓協会学術集会(AHA 2014)2014年11月15~19日,米国・シカゴ
ROCKET AFサブグループ解析:入院の予測因子
2014.12.24
印刷用PDF

中等度~高リスクのROCKET AF登録患者において,約15%が約2年の追跡期間中に入院を経験。おもな理由は心血管疾患関連であったが,その他の理由も半数を占めた-11月18日,米国心臓協会学術集会(AHA 2014)にて,Manesh R. Patel氏(Duke Clinical Research Institute,米国)が報告した。

●背景・目的

心房細動は,米国内だけでも300~600万人の患者がおり,その有病率は増加している1) 。心房細動患者における推定年間医療費は,医学的に合致させた対照例にくらべ,73%高いとされている2)。これはおもに心房細動以外の入院治療費のためで,医療経済の観点から,心房細動患者における入院の予測因子に関するデータが求められている。

本解析はROCKET AF 3)のデータを用い,心房細動患者14,171例における入院率およびその理由を評価し,入院の予測因子を検討した。

●方法

ROCKET AFでは登録の1,2,4週後,その後は毎月1回追跡外来が行われ,その一環として,救急部門の受診ならびに理由を問わないすべての入院についてのデータが収集された。本解析では,入院理由別に出血,急性冠症候群(ACS),うっ血性心不全,他の心疾患,脳卒中または一過性脳虚血発作(TIA),全身性塞栓症,その他に分類し,Cox比例ハザードモデルを用いて,登録時の患者特性と全入院との関連について解析を行った。

●結果

平均追跡期間22ヵ月の間に,1,925例(14%)が1回以上入院を経験した。このうち1,451例(75%)の入院回数は1回であった。1例あたりの入院回数の範囲は1~9回,合計入院件数は2,614件(10.2/100患者・年)で,初回入院までの日数は中央値181日(四分位範囲70~391日)であった。

入院の理由はうっ血性心不全14%,出血12%,脳卒中/TIA 7%,ACS 5%,全身性塞栓症1%,他の心疾患14%であった。それ以外の理由としては,肺炎5%,慢性閉塞性肺疾患(COPD)2%,蜂巣炎1%,尿路感染症1%など多岐にわたった。

全入院に関連していた患者特性は,登録時の利尿薬使用(HR 1.37;95%CI 1.24-1.52,p<0.0001),COPD(HR 1.47;1.30-1.66,p<0.0001),登録時の糸球体濾過率(<65mL/分で5mL/分低下ごと,HR 1.07;1.04-1.10,p<0.0001),糖尿病(HR 1.25;1.14-1.38,p<0.0001),収縮期血圧(<120mmHgで5mmHg低下ごと,HR 1.08;1.04-1.13,p<0.001),心筋梗塞既往(HR 1.27;1.14-1.43,p<0.0001),スクリーニング時の長期アスピリン使用(HR 1.21;1.09-1.34,p<0.0001),年齢(5歳上昇ごと,HR 1.05;1.02-1.09,p=0.0001),BMI(>31kg/m2で1 kg/m2上昇ごと,HR 1.02;1.01-1.03,p=0.002),CHADS2スコア2点(3点以上に対し,HR 1.22;1.07-1.39,p=0.002),ビタミンK拮抗薬使用経験(HR 1.17;1.04-1.32,p=0.009),男性(HR 1.13;1.03-1.25,p=0.014),頸動脈狭窄(HR 1.26;1.04-1.52,p=0.017),心拍数(>90拍/分で5拍/分上昇ごと,HR 1.04;1.00-1.07,p=0.031)などであった。

●結論

中等度~高リスクのROCKET AF登録患者において,約15%が約2年間の追跡期間中に入院を経験していた。おもな理由はうっ血性心不全などの心血管疾患関連であったが,ほぼ半数はその他の理由によるものであった。出血による入院は12%程度であった。

文献

  • Go AS, et al. Heart disease and stroke statistics--2014 update: a report from the American Heart Association. Circulation 2014; 129: e28-e292.
  • Kim MH, et al. Estimation of total incremental health care costs in patients with atrial fibrillation in the United States. Circ Cardiovasc Qual Outcomes 2011; 4: 313-20.
  • Patel MR, et al.; the ROCKET AF Investigators. Rivaroxaban versus warfarin in nonvalvular atrial fibrillation. N Engl J Med 2011; 365: 883-91.

Patel MR, et al. Predictors of hospitalization in patients with atrial fibrillation: an analysis from ROCKET AF


▲TOP
抗血栓療法トライアルデータベース