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第85回米国心臓協会学術集会(AHA 2012)2012年11月3〜7日,米国・ロサンゼルス
ROCKET AFサブ解析:除細動,アブレーション施行後の転帰
2012.11.30

除細動,アブレーション施行後の転帰は,リバーロキサバン群,ワルファリン群で同程度−2012年11月3〜7日に開催された第85回米国心臓協会学術集会(AHA 2012)で,Jonathan P. Piccini氏(Duke Unviersity Medical Center,米国)らが7日のオーラルセッションで発表した。
*ROCKET AFの概要は下記を参照

●背景・目的
心房細動患者は,症状コントロールのため除細動やカテーテルアブレーションを必要とすることが多い。洞調律が得られた後は血栓塞栓症イベントの発症リスクが上昇するため,施行前後の凝固能管理は1つの課題である。しかし,第Xa因子阻害薬を投与されている心房細動患者におけるデータは少ない。今回,ROCKET AFのサブ解析として,電気的除細動(ECV),薬理学的除細動(PCV),カテーテルアブレーションの施行率と,その後の転帰について解析を行った。

●結果
2.1年(中央値)の追跡期間中,ECVは143例,PCVは142例,カテーテルアブレーションは79例に施行された。ECV/PCV/アブレーションの施行率は,リバーロキサバン群で1.46/100患者・年,ワルファリン群で1.44 /100患者・年であった。

ECV/PCV/アブレーションは,脳卒中または全身性塞栓症(HR 1.04,95%CI 0.46-2.33),心血管死(HR 1.24,95%CI 0.55-2.78)および全死亡(HR 1.43,95%CI 0.74-2.77)に対して有意な影響をおよぼさなかった。ECV/PCV/アブレーションにより,入院数は有意に増加したが(HR 2.16,95%CI 1.63-2.86),被験薬投与との交互作用はなかった(交互作用p=0.90)。

ECV/PCV/アブレーション後のイベント数は,以下の通りであった。
脳卒中または全身性塞栓症:リバーロキサバン群3例およびワルファリン群3例。
心血管死:2例および4例。
全死亡:3例および6例。
脳卒中/全身性塞栓症/心血管死:5例および7例。
脳卒中/全身性塞栓症/全死亡:6例および9例。
入院:50例および48例。
入院または心血管死:51例および51例。

●結論
ECV/PCV/アブレーション施行により,その後の入院数は増加したが,長期にわたる脳卒中発症率または生存率に違いはなかった。ECV/PCV/アブレーション施行患者の転帰は,リバーロキサバン群およびワルファリン群で同程度であった。

Piccini JP, et al. Outcomes Following Cardioversion and Atrial Fibrillation Ablation in Patients Treated with Rivaroxaban and Warfarin in the ROCKET AF Trial. Circulation 2012; 126: A19281. [Abstract

*ROCKET AF試験:非弁膜症性心房細動患者14,264例において,リバーロキサバンの有効性および安全性を用量調節ワルファリン(PT-INR 2.0〜3.0)と比較した無作為化二重盲検試験。有効性主要評価項目(脳卒中または全身性塞栓症)について,リバーロキサバンの非劣性が認められ,さらに治験薬投与下ではワルファリンに対する優越性も認められた。
[参考][ROCKET AF構造化抄録


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